preloadブータンの秘境ツォブ湖と聖峰チョモラリの絶景

「幸せの国」として世界的に注目されているのがブータン王国。1983年の国交樹立以来、日本とブータンは友好な交流を続けており、特に2011年の東日本大震災後に来日した際のブータン国王の国会での感動的なスピーチが印象に残っている人も多いはず。ですが、ブータンはホリデーの旅行先としてはまだまだマイナーなのが現状。そこで今回は、言語から通貨、グルメ、風習そしてドレスコードまで、ブータン旅行をより楽しむために知っておきたい10の基礎知識をご紹介します。

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ブータン旅行をより楽しむために知っておきたい10の基礎知識

1. ブータン旅行の計画

ブータン旅行に関するよくある誤解が、ビザの取得が難しくまた高額であるということです。実際、ビザの申請料は約4,500円程度で、旅行費用の支払いを銀行振込で済ませればすぐに発行されます(クレジットカード払いはできないので注意!)。ただし、ビザの申請と旅行の計画はブータン政府の認可を受けた旅行代理店を通じて手続きされなければなりません。

※インド、モルディブ、バングラデシュ国籍を持つ人は例外とされており、政府認定の旅行代理店を介することなく航空券、現地の交通手段、宿泊先を手配することができます。

2. ブータン旅行の予算:気になる現地での滞在費は?

ブータンでの滞在費は政府が定める「公定料金」が基本になっており、旅行者は1日あたり200〜250米ドル(約22,000〜27,000円)の滞在費を支払うことになります。この滞在費は食費、宿泊費、その他アクティビティ、諸施設の入館料、ツアーガイド手数料、そして滞在期間中のドライバーの料金などを含みます。

繁忙期(3~5月、9~11月)には250米ドル(約22,000円)、閑散期(12~2月、6~8月)には200米ドル(約27,000円)と定められたこの滞在費は3名以上で旅行する場合に限られます。2名で旅行する場合は40米ドル(約4,400円)、一名の場合は30米ドル(約3,300円)の追加料金が課せられます。

人里離れたところへの旅は、どうしてもそれなりの予算が必要になるもの。でも私の中国・シャングリラ5泊6日旅行にかかった一人当たり25万円もの費用(買い物、お酒、チップ別)を考えれば、ブータン旅行にかかる費用はずっとお手頃と言えるでしょう。

3. ブータンへの行き方

各旅行代理店は通常ロイヤル・ブータン航空タシ航空でブータンへの航空券を手配することになります。旅行時期によっては、バンコク、カルカッタ、ガヤ、バッグドグラ、ダッカ、グワーハーティー、ムンバイ、シンガポール、カトマンズ、デリーからブータンのパロ空港への国際便が毎日飛んでいます。

ヒント:ブータンへ向かって飛ぶときは機内の左側の窓側席、まだブータンから発つ場合は反対側の窓側席を予約すれば、ヒマラヤ山脈の絶景を窓から望むことができます。非常通路や翼付近の座席からは外の景色が見えないので、できるだけ避けることをおすすめします!

4. ブータンの通貨:現金こそがお金!?

パロ空港から街へ出る前に日本円をブータンの通貨ニュルタム (BTN) に両替することをお忘れなく!ブータンでは現金のやりとりが一般的で、クレジットカード払いが受け入れられることはまだまだ稀です。また、現地の銀行ATMで現金を引き出すことも可能です。ただ、現地の両替所の軒数は少なく離れた場所にあり、その上ATMも正常に動作しないことがあるので、十分な現金を用意しておくことをおすすめします。実際私たちは何度かツアーガイドにお金を借りる羽目に会いました。

ヒント:チップ用に余分な現金を常に用意しておきましょう。

ブータンではチップが一般的で、特に旅の終わりにツアーガイドやドライバーにチップを手渡すことになります。チップの支払いは封筒に入れて手渡すのがブータン式。一方、ホテルやレストランでは料金に最大20%までのサービス料が含まれているので、チップを手渡す必要な無いでしょう。

チップの相場:

  • ドライバー: 5米ドル(約550円)/1日
  • ガイド:10米ドル(約1,100円)/1日

5. ブータンのグルメ事情

ブータンの料理にはどこでもチーズと唐辛子が入っています。とにかく、辛い!辛いもの好きにとっては天国ですが、苦手な人にとっては少し大変かも!?ブータンの国民的な料理として定番なのがエマダツィ。冬には赤の乾燥唐辛子、夏には緑の生唐辛子をたっぷりのチーズと一緒に煮込んだ郷土料理です。もちろん辛さを抑えたバージョンもあり、レストランによっては観光客向けに味付けを変えたものも用意されています。

ブータンの多くのレストランでは産地から直送された素材を使った料理がそのままテーブルへ振る舞われ、とても新鮮なグルメを堪能することができます。私自身、見たことも無いくらい青々と鮮やかなブロッコリーや、農場のロッジに宿泊したときには、まさにその農園で栽培されたアボカドが朝食で振る舞われたこともありました。

機会があれば、カフェに立ち寄って名物バター茶をたのんでみましょう。茶葉、バター、それから塩からつくられるユニークな飲み物です。人によっては妙な味と思うかもしれませんが、スープの一種と思えば独特の塩と油の風味を楽しめるでしょう。

6. ブータンのWi-Fi環境

常にオンラインでいたいというあなたも、ブータンのショップで簡単にSIMカードが手に入るので安心です。現地で購入可能なデータプランもお得で、ツアーガイドが購入の手助けをしてくれます。私は1週間で2.5GBまでのプランを15米ドル(約1,600円)で購入。必要以上の容量で料金的にも満足でした。Wi-Fiも多くのホテルや宿泊施設で接続可能なので安心です。

7. ブータンの言語:知っておきたい基礎会話

ブータンの公用語はゾンカ語(Dzongkha)ですが、ブータンの人々は学校で英語を学んでいるので英語でのやりとりにも困りません。とはいえ、現地の言葉を知っていればブータンの人々との交流も深まるというもの。下にゾンカ語の基本表現をご紹介します。

  • こんにちは「クズザンポーラ (Kuzuzanpola ) 」
  • さようなら「ラソー ラ (Laso la) 」
  • ありがとう「カディン チェー ラ (Kadin che la) 」
  • はい「イン (Ing) 」
  • いいえ「メン (Men) 」
  • 元気ですか?「ガデベ ユィ? (Gadebay yoe?) 」
  • あなたの名前は?チュェ ギ ミン ガチモ? (Choe gi ming gachi mo?) 
  • 私の名前は佐藤です 「ニィ ギ ミン サトウ イン (Nge ge meng Sato ing) 」

8. 日焼け止め、リップクリーム、サングラスは必須アイテム

私たちは1日外で過ごしていたので、高地の乾燥した空気と冷たい風にさらされて特に唇の乾燥に悩まされました。リップクリームを頻繁に使っていたにもかかわらず、唇中がカサカサに荒れてしまう始末。リップクリームはたくさん持って行きましょう!保湿クリーム、日焼け止め、それから数種類のサングラスも欠かせません。極端に強い日差しを浴びると、ブータンが天に近い場所ということを実感します。

9. 地味な服装を心がけよう

ノースリーブ、短いスカート、胸元が開いた服、サンダルなど、露出の高い服装は避けましょう。質素な仏教国であるブータンでは、ほとんどの男性は「ゴ(gho)」、女性は「キラ(kira)」と呼ばれる全身を覆う日本の着物のような民族衣装を着ており、男性のみが膝から下を露出することが許されています。とはいえ、薄手のものを着用して気候や1日の気温の変化に応じて簡単に着脱できるようすることはできます。

寺院を訪れる際は、手足はしっかりと覆うような服装を心がけましょう。また女性は首より下の体の部位は露出することができません。

町歩きやトレッキングに行く場合には靴選びも重要になります。ランニングシューズを2足用意して、1足は普段用、もう1足はトレッキングなどのアクティビティ用に使い分けるのがおすすめです。

ブータンの秘境ツォブ湖と聖峰チョモラリの絶景
断崖に佇むブータンの観光名所 タクツァン僧院

10. 写真撮影:ブータン王国はインスタ天国

ブータン旅行の一番の見所は、やっぱりブータン独自の風光明媚なランドスケープでしょう。大自然が織りなす絶景や伝統的な建築物など、数え切れ無いほどのシャッターチャンスに備えて、できればスマホのカメラに加えて小型のデジタルカメラを用意しましょう。一人旅を計画しているなら、自撮り棒か三脚が必ず必要になるでしょう。私たちの場合は、なんと親切なツアーガイドが写真の構図決めの簡単なレッスンまでしてくれました。

寺院の外であれば問題ありませんが、境内での写真撮影は厳禁で冒涜行為とみなされるので注意が必要です。私たちもブータンの人々のストリートファッションを沢山撮影しましたが、写真を撮る前に前に必ず撮影の許可をもらいましょう(もしかしたら、かっこいいポーズを取ってくれるかもしれません!)。

ブータン旅行第一弾はこちら:おすすめ秘境スポットとシャングリラを求めて
ブータン旅行第二弾はこちら:私の人生を変えたシャングリラを巡る旅
ブータン旅行第四弾はこちら:冬のブータン旅行に必須の持ち物リスト

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